保全生態学研究
Online ISSN : 2424-1431
Print ISSN : 1342-4327
原著
小規模な池の外来種ウチダザリガニ根絶事業におけるサイズ別 DeLury法による捕獲効果の検証
一條 信明笛木 篤志小西 雄大阿部 嘉寿也兼平 丈之浦田 誠也松木 護
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2019 年 24 巻 2 号 論文ID: 1802

詳細
抄録

釧路市にある面積約 820 m2の小規模な池で、 2008年から 2012年にかけてカニカゴにより外来種ウチダザリガニを継続的に駆除したが、その根絶はできなかった。その理由を明らかにするため、 2008年のデータを体サイズでクラス分けし、クラスごとに除去法( DeLury法)を適用して個体数の減少を検討した。その結果、頭胸甲長 4 cm以上の大型成体には個体数の減少が見られたが、 4 cm未満の小型成体ではそれは見られず、カニカゴによる捕獲は頭胸甲長 4 cm以上の大型成体では効果的であるが 4 cm未満の小型の成体では不十分であることが明らかになった。

著者関連情報
© 2019 一般社団法人 日本生態学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top