2020 年 10 巻 1 号 p. 21-25
【目的】小学生を対象に運動器チェックに該当した子どもの特徴と体力テストの結果を検討する。【対象と方法】小学生169名を対象に運動器チェックと体力テストを実施する。また,運動器チェック該当者と非該当者の運動能力を比較する。【結果】対象者169名のうち,運動器チェック該当者は77名,非該当者は92名であった。運動器チェック該当者は,非該当者と比較し,CS‐30のみ有意に低値を示した。ただし,その効果量d=0.47であり,小さな効果に過ぎなかった。【結論】運動器チェック該当者と非該当者の運動能力については,ほぼ差がなかった。今後は運動器チェックによる運動器疾患の早期発見だけでなく,子どもロコモティブシンドロームに該当する子どもを早期発見の対応策を取る必要性が示唆された。