ヘルスプロモーション理学療法研究
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原著
地域在住後期女性高齢者の介護度と身体機能との関連性
小林 憲人宍戸 聖弥田路 秀樹三浦 靖史
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2020 年 10 巻 1 号 p. 27-31

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抄録

本研究の目的は,介護度別に地域在住後期女性高齢者の身体機能,Activities of Daily Living(ADL)および認知機能を比較検討し,その特性を明らかにすることである。対象者は地域在住後期女性高齢者で,自立群20名,要支援1・2群19名,要介護1・2群21名の計60名とした。評価項目は,身体機能(筋力,バランス能力,歩行能力)およびADL,認知機能,を測定し比較検討した。結果,10-sec Chair Stand test(CS-10)は自立群が要支援群,要介護群よりも有意に高かった。TimedUpandGotest(TUG)は自立群が要介護群より有意に高く,重心動揺測定では,自立群と要支援群がそれぞれ要介護群よりも有意に低かった。また,身体機能について自立群は,要支援群・要介護群と比較し有意に高いことが確認されたが,要支援群と要介護群の身体機能に静的バランス以外は有意な差はみられず,静的バランスが介護度に影響している可能性が示唆された。

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© 2020 日本ヘルスプロモーション理学療法学会

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