ヘルスプロモーション理学療法研究
Online ISSN : 2187-3305
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原著
Functional reach test は閉眼の方がバランス能力をより反映する
-脳卒中患者における検討-
大田尾 浩村田 伸八谷 瑞紀小野 武也森田 さや香金井 秀作梅井 凡子森川 純子溝上 昭宏
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2013 年 3 巻 1 号 p. 5-9

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抄録
[目的]Functional reach test(FRT)は,開眼と閉眼とではどちらがバランス能力をより反映するのかを検証した。[対象]脳卒中患者60名とした。[方法]開眼FRT と閉眼FRT をWilcoxon の符号付き順位検定にて比較した。また,FRT とBr. stage,足底感覚,下肢筋力,足指筋力,TUG,歩行速度,BBS,半側空間無視との関連をSpearman の順位相関係数から検討した。[結果]開眼FRT と比較して閉眼FRT は有意に低値であった。開眼および閉眼FRT と下肢Br.stage,足底感覚,足指筋力,TUG,歩行速度,BBS と有意な相関が認められた。また,開眼FRT とTUG およびBBS とは中等度の相関を認めたのに対し,閉眼FRT とTUG およびBBS では強い相関が認められた。[結語]開眼FRT より閉眼FRT の方が,脳卒中患者のバランス能力をより反映する可能性が示された。
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© 2013 日本ヘルスプロモーション理学療法学会
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