2017 年 7 巻 1 号 p. 23-27
【目的】本研究では,Navicular Drop test(ND test)の妥当性を明らかにする目的で,ND test の結果とND test 実施中に生じる足部運動との関連性を検討した。【対象と方法】健常成人12名を対象とした。ND test で測定する距骨下関節中間位での座位~安静立位に移行する際の舟状骨高の低下量に加え,前足部および後足部の三平面状における角度変化量を測定した。これらの測定には三次元動作解析装置を用いた。舟状骨高の低下量と各運動方向における足部セグメント間の角度変化量との関係をPearson の相関係数を求めて検討した。【結果】舟状骨高の低下量と有意な相関が認められたのは前足部に対する後足部の回内角度(r=0.63,p=0.03)であった。【結語】本研究の結果は,後足部回内アライメントの評価方法としてのND test の妥当性を支持するものであると考える。