ヘルスプロモーション理学療法研究
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高濃度人工炭酸泉下肢局所浴の湯温の違いによる血圧,脈拍数,自律神経系,精神心理に対する効果
平田 尚久田中 聡沖 貞明坂村 慶明岡村 和典金井 秀作
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キーワード: 炭酸浴, 脈拍数, 自律神経
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2018 年 8 巻 2 号 p. 77-83

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抄録

本研究の目的は高濃度人工炭酸泉を使用した下肢浴の心血管系,自律神経系,精神心理に対する効果を,不感温度や高温度について検討することである。健常成人10名を対象に室温,湿度を調整した屋内で36℃・41℃の淡水・炭酸泉(1000ppm)の4種類の足浴へ別日に浸漬した。浸漬期間およびその前後で自律神経活動,血圧,脈拍数,快適度や温冷感を測定した。脈拍数は41℃炭酸群で浸漬中よりも浸漬後に有意に低下した(p<0.05)。交感神経活動変化率は36℃淡水群で浸漬前より浸漬中に有意に上昇した(p<0.05)。温冷感は全群で浸漬後よりも浸漬中で有意に上昇し,36℃淡水以外で浸漬前よりも浸漬中で有意に上昇した(p<0.05)。しかし,本研究の条件では36℃と41℃の炭酸浴との比較では有意な差はみられなかった。

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© 2018 日本ヘルスプロモーション理学療法学会
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