2022 年 21 巻 2 号 p. 181-188
カキにおける省力,簡易な栽培方法を確立することを目的に,カキの主要な作業である摘蕾,摘果,収穫,せん定の作業性について,ジョイント栽培におけるV字トレリス仕立ておよび平棚仕立てと慣行の開心自然形の比較を行った.10 a当たり作業時間はいずれの作業においてもジョイントV字トレリスが最も短かった.また,心拍数増加率やOWAS法によるAC3以上の割合,収穫作業時の表面筋電位もジョイントV字トレリスが最も低かった.これらのことから,カキのジョイントV字トレリスは作業者への負担の小さい仕立て法であると考えられる.