2023 年 22 巻 2 号 p. 155-162
カラムナータイプリンゴ盛岡74号のV字栽培方式に適した幼木期の管理方法として,主枝数が生育に与える影響およびジベレリンペースト塗布の効果について検討した.主枝数について2本主枝区,4本主枝区,6本主枝区を設け,4本主枝区の一部にジベレリンペーストを塗布しない区を設けた.定植1, 2年目のジベレリンペースト塗布により新梢伸長が促進され,4本主枝塗布あり区の伸長量は塗布なし区の2倍程度に増加した.主枝数が少ないほど定植1年目の新梢伸長量が多く,2本主枝区では定植2年目の生育停止時において目標主枝長(300 cm)に達した主枝数が多かった.定植3年目の開花期において主枝数が多いほど花芽着生が多かった.定植1年目の新梢総伸長量が大きいほど花芽数が多く,ジベレリンペースト塗布は花芽の増加に寄与していた.2本主枝区は樹形の完成は早いが花芽着生が少なく,台木が半わい性のJM2であることから今後樹勢が強くなる可能性が高い.6本主枝区は樹形の完成が2本主枝区より1年遅くなるが,着果させつつ樹形の完成を目指すことで樹勢を制御しやすいと予想される.以上のことから,盛岡74号/JM2のV字栽培方式では,6本主枝仕立てでジベレリンペースト塗布により主枝伸長を促進する幼木期管理が適していると考えられた.