2022 年 7 巻 p. 23-30
現在、全国の自治体は地域医療計画及び介護保険事業計画の策定を通して地域包括ケア体制実現のための検討に入っている。この検討にあたっては医療保険と介護保険のレセプトを被保険者単位で連結し、医療介護全般のニーズを総合的に評価することが求められる。地域包括ケアのニーズは地域の人口構成や医療介護提供体制及び住居や日常生活支援のインフラによって異なるため、したがってその分析が地域単位で行われる体制があることが望ましい。しかしながら、レセプトの分析は専門的な知識及び技術を必要とするため、各自治体の担当者が行うことは必ずしも容易ではない。