抄録
「排泄動作において、多様な要介護者の身体機能を最大限に活かし、より自立したトイレでの排泄を可能にする汎用性の高いトイレ用手すり」として開発された「ラ・クリップⓇトイレ用」の効果を検討することを目的とした。要介護高齢者が洋式トイレで、「ラ・クリップⓇトイレ用」を使用して排泄動作をする時と、「L型手すり」を使用して排泄動作をする時の足圧中心動揺量を重心動揺計で計測した。その結果、「便座からの起立動作」と「立位保持」の時に、「ラ・クリップⓇトイレ用」を使用した場合と「L型手すり」を使用した場合の「X方向動揺平均中心変位」に統計的有意差と実質的有意性が認められ、後者に比べ前者のほうが、左右方向への重心動揺が有意に小さかった。よって、要介護高齢者が「ラ・クリップⓇトイレ用」を使用すると、「L 型手すり」の使用時に比べ、安定した便座からの起立と立位保持ができると推察される。