抄録
インターネットの普及やスマートフォンの広まりなどデジタル化の進展により、大手新聞メディアは変革を迫られている。読者がニュースに接触する手段は多様になり、そこに所属する記者も、デジタル空間に対し価値ある情報を発信していくための能力やスキルを身につける必要がある。本論文では、デジタル化に対応する新聞メディアの組織改革をプログラムととらえ、P2Mのプロファイリングマネジメントの手法を用い、新聞メディアの記者からネットメディアの記者、編集者となった5氏へのインタビューを通じて、デジタル化時代の情報発信者について考察した。その結果、顧客との接点が変化したデジタル化時代では、読者の共感や支持をつかみ、読者とのつながり持つことが重要であることがわかった。これらのインタビューの結果から、新聞社の改革の要件を説明する。