抄録
世界に40億人存在する貧困層(BOPと呼ばれる)は、一日2ドル未満で生活している。このBOP市場に参入しなければ、グローバル化が進んでいる現在、他企業に遅れをとることは明白である。しかしながら、先進国向けと同様の製品開発プロジェクトで生み出された製品では、高価格となり、BOPにカテゴライズされた人々が購入することは困難である。したがって、本稿では、(1)核となる製品機能でBOPの人々の生活から手間を省くことで時間を創出し、(2)新たに生み出された時間を利用して教育することで収入増加を促し、(3)収入増加によってもたらされた生活構造の変化に対応できる製品を中心としたビジネスモデルと商品開発プログラムの提案を行う。