抄録
福島原発事故から9年が経過するが、未だに住民の帰還が困難な自治体もあり、地域の復興への意欲を維持することが難しくなっている。また、事故処理も30~40年の歳月を必要するとされており、世代を渡る長期的な取り組みや意思決定が要求される。こうした福島復興へのプロジェクト構築には多世代多様主体による共創のプロジェクトマネジメントが必要となる。本研究は、ふくしま学(楽)会におけるFuture Sessionの取り組みなどを通じて、長期戦略である社会イノベーションの実現に向け、市民それぞれが自分ごとに落とし込み、個別のプロジェクトを積み重ねることによるプロジェクトの継続性をP2Mの視点から分析する。