抄録
日本におけるPFIの多くは、事業の合理化やコストダウンが目的とされており、新たな価値創造につながるPPPは普及していない。それはプログラムのスキーム段階からの官民連携が成立していないからだと考えらえる。PPP事業である岩手県紫波町のオガールプロジェクトは、複数プロジェクトによりエリア全体の価値向上を目指したプログラムである。本事例にP2Mを適用し、官と民のプログラムマネジャーがスキーム段階から連携し地域活性化を図ったとの仮説をたてた。その上で、創造的統合マネジメントの6つのマネジメントの視点に基づき、プログラムマネジメントの役割について考察した。