抄録
発光ダイオード(LED)が様々な分野で広く使用されるようになり、その重要性が増し、LEDに対する正確な測光技術の確立及び標準の設定・供給が求められている。CIE(国際照明委員会)では技術委員が組織され、CIEの技術報告書:CIE 127-2007:Measurement of LEDsが発行されている。この報告書ではCIE 127では標準LEDの推奨される条件として温度安定化機能やジグによる点灯・設置の再現性などを述べている。本報告では日亜化学から温度制御機能付きLEDの提供をうけ、その特性並びに不確かさ評価を行なった。光度用白色LEDの制御温度一定で恒温槽室内温度を変化させ、光度値・Vfの温度安定性測定の結果により、測定範囲17℃-29℃での光度値の変動は約±0.1 %(Vf: 約±0.01 %以下)に制御されており、ペルチェ素子などでLED温度を制御すればLEDの温度変動による不確かさは改善できることが分かった。