画像電子学会誌
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論文
CGのための笑い顔の数理モデル的考察
鈴木 峰生
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2002 年 31 巻 2 号 p. 186-192

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抄録

人の表情はコミュニケーションの手段として重要な役割を担っている.この表情についての研究は古くは心理学や人類学などの分野でなされていたが,最近はCGやCADなどがパーソナルコンピュータ上で利用されるようになり,これを利用して医療分野やCGの分野でも工学的な観点から表情を分析したり再現したりする研究がなされつつある.本研究ではこの表情をCGで生成する点に着目し,リアルな表情をCG上で自動生成することを目的としている.これにより例えば「10%の笑い顔」などという表情の数量化が可能になる.本論文ではこの目的の第一段階として,骨の構造と筋の動きを考慮し,解析手法として有限要素法を用いた笑いの表情の生成についての試みを報告する.その結果,シリコーンゴムによる顔面形状有限要素モデルの解析計算による変形出力形状で笑いの一表情を表現することができた.

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© 2002 一般社団法人 画像電子学会
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