画像電子学会誌
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ディジタル写真電送の誕生——Bartlane方式——
小林 一雄
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2002 年 31 巻 2 号 p. 244-249

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抄録

1920年代のはじめに,Bartlane方式と呼ばれるディジタル写真電送方式が実用化され,通常の電信回線で写真電送が可能となった.画像信号はディジタル符号に変換され鑽孔テープに記録される.これを通常の電信送信機にかけ,受信側で原テープを再生する.このテープより,オフ・ラインで受信画を再生する.この方式はディジタル写真電送の先駆をなすもので,当時,冗長度抑圧のためのラン・レングス符号化方式も考案されている.
 Bartlane方式により,1939年,欧州戦争勃発のころまでに,約500枚のニュース写真電送が,大西洋海底ケーブルを通して,ロンドン=ニュ—ヨーク間で行われた.

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© 2002 一般社団法人 画像電子学会
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