2019 年 48 巻 2 号 p. 258-262
ホログラフィック空間投影法は,広い視域で立体像を表示できる特徴を有する.その手法として水中で発生させたマイクロバブルを空間スクリーンとして利用する方法が知られている.しかしながら,この方法では,表示像の安定性については向上が見られたが,フリッカについてはその軽減が困難であった.そこで,本稿では,容器内にフォグのみを封入した空間スクリーン装置の構成法について述べ,ホログラム再生像への効果について検討する.提案手法を利用することにより,スクリーン上で得られる表示像のフリッカ軽減,解像力向上に有効となることを示す.