Journal of Inclusive Education
Online ISSN : 2189-9185
ISSN-L : 2189-9185
短報論文
特別支援教育成果評価尺度(Special Needs Education Assessment Tool, SNEAT)の全国標準化のための信頼性・妥当性の検証
-栃木県の結果を中心に-
金 ヘナ小原 愛子角谷 麗美韓 昌完
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2017 年 3 巻 p. 50-56

詳細
抄録
特別支援教育の分野では、障害児のQOL向上が重要視されており、韓・小原ら(2014)は、障害児の教育成果をより客観的に評価するためにQOLの概念を取り入れた特別支援教育成果評価尺度(Special Needs Education Assessment Tool; SNEAT)を開発した。本研究では、SNEATの全国標準化の一環として、関東地方である栃木県でSNEATの信頼性・妥当性の検証することを目的とした。2017年1月~2月に栃木県内にある特別支援学校の、自立活動の授業でSNEATを実施し、29件のデータを分析対象とした。信頼性に関しては、Cronbach’s α係数が0.7以上であり、高い信頼性が得られた。また、妥当性に関しては、潜在曲線モデルを用いた縦断的データ分析が、χ2=10.731、 CFI=0.990、 TLI=0.984、 RMSEA=0.051であり、高いモデルの適合度が示された。さらに、授業評価の点数の変化に与える要因として、特別支援学校経験年数、障害種の2つがあることが明らかとなった。
著者関連情報
© 2017 一般社団法人アジアヒューマンサービス学会
前の記事 次の記事
feedback
Top