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転移性副腎腫瘍から診断された肺癌の1例
井野 光濱 純吉宮本 智林崎 緑中井 章至高橋 洋一
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1999 年 53 巻 6 号 p. 411-414

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抄録
今回, われわれは, 副腎転移病変を初発症状として発見され, 胸部X線検査で診断困難であった原発性肺癌の1例を経験したので報告する. 症例は61歳男性. 左側腹部痛と体重減少を訴え来院し, CEA高値も認められたため精査入院となった. 腹部CT, 腹部超音波検査にて5.0×6.5cm大の左副腎腫瘍が認められたが, 内分泌検査は正常であった. 胸部X線像では明らかな腫瘍性病変は認められなかったが, 全身Gaシンチにて左上肺野に一致して異常集積があり, CTで同部に3.5×4.0cm大の腫瘍を認めた. transbronchial lung biopsy(TBLB)を行い, 扁平上皮癌と判明. 左副腎腫瘍を摘出し, 病理検査にて肺扁平上皮癌の副腎転移と診断し, 後日に左肺上葉切除・胸壁切除・左肺動脈部分切除術を行った.
転移性副腎腫瘍が疑われる場合, 肺癌が原発であることが多いとされており, 胸部X線像で異常陰影が明らかでなくても胸部CTなどの精査は必要であると考えられた
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© 一般社団法人国立医療学会
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