2014 年 7 巻 p. 76-91
日本ではホームレスが1990年代の中頃に顕在化するようになった。当時、彼らを支援する制度的な枠組みはほとんどなかった。しかし、ホームレスの存在が大きな社会問題となった2000年頃から公的なホームレス対策が進行したことで事態は急展開した。特に生活保護が適用されやすくなったことによって、日本のホームレス数は激減した。こうした現象の背景にはホームレスを包摂してきた民間セクターによる活発な居住支援があった。本稿はこうした実践を学術的に捉える試みである。本稿では、まず生活困窮者の居住問題とその対応を整理する。次に全国で最も集中的にホームレスの居住支援が展開されている大阪市西成区あいりん地域に焦点を当て、「サポーティブハウス」と呼ばれる支援付き住宅の実態と課題を明らかにする。