2022 年 76 巻 6 号 p. 741-746
近年,車載用ディスプレイや放送,医療モニタなどの高輝度,高精細に加えて高い信頼性が必要とされる製品分野において,高コントラスト化に対する要望が高まっている.液晶セルを2層重ねて表示するデュアルセル液晶ディスプレイは,画素単位の細かな調光制御を実現し,高いコントラスト性能を備えた液晶表示技術である.本研究では,デュアルセル液晶ディスプレイにおいて課題となるモアレの低減方法について,シミュレーション検討および実験検証を行った.その結果に基づき,調光用の液晶セルの信号線をジグザグ形状とし,走査線の幅を狭くした構造がモアレの低減に対して効果的なことを示す.また,サブピクセル間隔の信号線配置が色むらの発生を抑制する効果があることを明らかにし,デュアルセル液晶ディスプレイにおけるモアレ低減および色むら抑制が可能な画素構造を提案する.