映像情報メディア学会誌
Online ISSN : 1881-6908
Print ISSN : 1342-6907
ISSN-L : 1342-6907
76 巻, 6 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
論文特集 ディスプレイ ~IDW '21を中心に~
巻頭言
特集論文
  • 兵頭 洋祐, 岡 真一郎, 大平 啓史, 廣瀬 敬也, 冨沢 一成, 石原 朋幸, 小橋 淳二, 板倉 史門
    2022 年 76 巻 6 号 p. 741-746
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/11/01
    ジャーナル フリー

    近年,車載用ディスプレイや放送,医療モニタなどの高輝度,高精細に加えて高い信頼性が必要とされる製品分野において,高コントラスト化に対する要望が高まっている.液晶セルを2層重ねて表示するデュアルセル液晶ディスプレイは,画素単位の細かな調光制御を実現し,高いコントラスト性能を備えた液晶表示技術である.本研究では,デュアルセル液晶ディスプレイにおいて課題となるモアレの低減方法について,シミュレーション検討および実験検証を行った.その結果に基づき,調光用の液晶セルの信号線をジグザグ形状とし,走査線の幅を狭くした構造がモアレの低減に対して効果的なことを示す.また,サブピクセル間隔の信号線配置が色むらの発生を抑制する効果があることを明らかにし,デュアルセル液晶ディスプレイにおけるモアレ低減および色むら抑制が可能な画素構造を提案する.

動画付き論文
  • 鶴崎 裕貴, 木谷 佳隆, 柴田 達雄
    2022 年 76 巻 6 号 p. 747-756
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/11/01
    ジャーナル フリー
    電子付録

    ケーブルテレビ業界では,2015年に「ケーブル4K」が開始され,番組の一部が4Kで放送されている.しかしながら,業界の現行のRF放送方式の伝送容量では業界方針である全番組の4K化への対応が実現困難である.この課題の解決策として,筆者らは,RF放送方式とIP通信方式の双方の利点を生かし,限られた伝送帯域の中で視聴者体感品質(QoE: Quality of Experience)を高めることが可能な放送・通信映像伝送動的切換技術を提案している.筆者らはこれまでに,エミュレータを用いた小規模なシミュレーションを通じて提案方式の有効性を確認していたが,シミュレーション条件がケーブルテレビの実環境と比較して極めて限定的だった.そこで本論文では,実環境を考慮した詳細なシミュレーションによって提案方式の有効性をより確かなものとして示すと共に,実際の映像伝送システムとして試作開発・評価した結果を通じて,その実現可能性を立証する.

feedback
Top