アルカリ金属(Na, K, or Rb)を添加したSrS:Ce薄膜EL素子を作製し,アルカリ金属の添加によるSr欠陥の補償効果について検討を行った.SrS格子内のSr欠陥濃度の相対的な比較は,PL励起スペクトルのピーク波長を比較することにより評価が可能であるとわかった.アルカリ金属はCe^<3+>発光中心近傍のSr欠陥を補償し,Ce^<3+>-V_<Sr>複合中心の生成を抑制する作用があるとわかった.特に,添加物としてRbを用いた場合に最も効果的であった.また,Ceを高濃度添加したSrS:Ce,Rb粉末蛍光体のPL特性より,Ce添加濃度を1.0 mol%まで増加してもレッドシフトならびに濃度消光が生じないことがわかった.