抄録
本稿では,コンピュータグラフィックス(CG)を用いて人物の行動シミュレーションを行う際,視覚を持つ人物モデルの提案を行うと共に,各人物モデルが周囲環境から獲得した視覚情報を基に,自律的な人物行動の生成手法について述べる.視覚情報は各人物モデルの視点において,周囲環境データから物体の色情報と物体までの奥行情報を獲得することで得られる.そして,これらの情報と各人物に与えたパラメータを基に,ファジィ理論を用いることによって,柔軟な判断を行う様々な人物行動の生成を可能とする.本手法を信号機のある横断歩道での人物行動に適用することで,信号が変わる際の各個人における位置や特徴を考慮した様々な人物行動,あるいは人物の回避行動を自動的に生成することを可能とした.