抄録
本研究ではSrGa_2S_4:Eu薄膜蛍光体の作製を行っている。作製には850℃程度の熱処理が必要であるが、通常のガラス基板では600℃以上の高温に耐えられないため熱処理の低温化が必要であり、解決策として我々はレーザアニールを用いている。以前はレーザ光源にKrFエキシマレーザ(248nm)を使用していたが、発光特性の向上が難しく、今回はNd:YAGレーザの三倍波(355nm)を用いて実験を行い、その効果を調べた。Ga_2S_3:Eu(1mol%),SrS:Eu(2mol%)の二つのペレットを二元電子ビームにより蒸着させ、その後高温プロセスとして高温熱アニール(850℃)、低温プロセスとしてプレアニール(500℃)後レーザアニールを行った。後者の方法においてもSrGa_2S_4相が形成され、CL測定においてSrGa_2S_4中のEu^<2+>戸に起因する530nmにピークを持つ緑色発光が観測された。これらのことからレーザ光の波長の選択により低温プロセスでも高輝度のSrGa_2S_4:Eu薄膜蛍光体が形成されることが分かる。10kV、60μA/cm^2の電子線励起下で18,000cd/m^2のCL輝度が得られた。これは高温プロセスに匹敵する輝度である。