高速で車両が移動する車車間通信では,トポロジーの変化が激しく,構築した経路がすぐに切断されてしまうためにパケット到達率などの通信性能が劣化する.このため,より長時間の維持を可能とする経路を作成することが望ましい.本稿では,類似した移動特性を持つ車群では,トポロジーの変化が小さいことに着目する.車両同士のリンクの接続維持時間をGPSやカーナビゲーションシステムから得られる位置情報や地図情報を利用して求め,リンク情報として車群内で共有することで,経路の接続維持時間を大きくするルーティングプロトコルを提案する.計算機シミュレーションにより,高い耐切断性を持つことを示す.