草と緑
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織布シートを活用した持続可能な植被形成技術:シバザクラを例に
中川 豪 白﨑 健悟佐治 健介伊藤 操子
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 13 巻 p. 26-37

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抄録

雑草管理の省力化や景観向上,土壌保全を図り,持続可能な植被育成を目的にカバープランツと織布シートを併用する技術が普及してきた.しかし実際は,長期の植生維持に成功している例はごく少数である.大半は数年を待たず衰退し,むしろその現場では維持管理作業を複雑に,そして困難にする場面も出てきている.根本的な原因は,施工が完成した時点でその状態が自然に(放任しても)維持されるという施主・関係者の思い込みである.本稿の目的は,これらには科学・技術に裏付けされた維持管理が必須であり,株式会社白崎コーポレーションによる施工後のモニタリング調査と京都大学雑草学研究室による雑草管理試験から得られた成果で解析し,知見と科学的知識を統合することによって,織布シートを活用した持続的植被を効果的かつ経済的に形成・維持するための指針を明確にすることである.植被衰退の最大の原因は雑草にあることは明らかなので,とくに雑草管理については詳述した.さらに,植物発生材も併用したより質の高い植被の形成・維持についても検討を加えた.なお,現場では種々のカバープランツが使われているが,同様に雑草管理で植被維持の成否が決まっていることから,ここでは最も汎用されているシバザクラに絞ってまとめた.

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© 2021 特定非営利活動法人緑地雑草科学研究所
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