2008 年 2 巻 p. 75-87
2006年の調査では伊豆沼におけるオオクチバスの産卵場は,底質が砂でリップルが形成されていない(波浪の影響が少ない)範囲に集中していると推察することができた.2007年は産卵場である底質において,どのような要因がリップル形成に寄与するかを明らかにした.調査の結果,リップル形成のメカニズムは,風速5m/s 程度以上で起こる波浪が誘因となり,底質材料が細粒分(シルト,粘土)のような緩い底質面全体が移動することにより形成されると考えられた.透明度の低い池沼において,オオクチバスの産卵床(底質が砂~砂礫)を特定するには,サイドスキャンソナーによる調査が有効であり,特に強い風の吹く池沼においては,底質面に形成されるリップル分布図および底質分布図を整理することが有効であることが分かった.