日本福祉教育・ボランティア学習学会研究紀要
Online ISSN : 2432-4094
Print ISSN : 2432-4086
ボランティア経験のない高校生のグループ 活動を促す支援と配慮に関する研究
石井 大一朗黒田 聡美小栁 真一
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2023 年 40 巻 p. 19-31

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抄録
高校生が、自らの知識や技術、経験を統合化する力と自らの価値や社会の矛盾、課題に気づく力 を育んでいくことは、不確実性が増す社会のなかで自分らしく生きてゆくために不可欠である。本研 究は、こうした力を身につける機会としてボランティア活動等に着目し、より多くの高校生が機会を もつことが重要と捉え、活動経験のない高校生に焦点を当て、参加を促す際に、学校や地域のコーディ ネーションはどのように行えばよいのかを明らかにする。分析の結果、 1 人ではなく仲間とともに参 加したい「グループ動機」の重要性と、参加を促しやすい活動内容の志向として、「人との関わりを中 心に幅広く関心をもつ」「通学時などの身近な課題に関心をもつ」「自分のための居場所に関心をもつ」 「まちの活性化に関心をもつ」があること、また関心が分かれやすい活動として、高齢者などの人を対 象とした活動、祭りなどの楽しみを中心とする活動があることが示された。
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© 2023 日本福祉教育・ボランティア学習学会
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