抄録
筆者等は,MIMOシステムに対して,積分型最適サーボに基づきI-PD制御器を設計する方法を提案してきた.この方法では,プラントの状態が入出力数の2倍以下の場合には,得られた積分型最適サーボがそのままI-PD制御器となる.本稿では,その状態数が2倍を超えるプラントへも当該I-PD制御器設計手法を適用できるよう,プラントの低次元化手法を提案する.提案する手法は,静的出力フィードバックゲインを用いる閉ループ平衡化打ち切り法であり,出力フィードバックゲインを探索パラメータとすることによって,元のプラントとの間のν-gapが小さい,制御器設計用低次モデルを求める.提案する方法によって,良好な応答性と大きな安定余裕を与えるMIMO I-PD制御器が設計できることを,制御器設計例によって示す.