【研究目的】A病院ICUにおける二交代制勤務の導入が看護師のバーンアウトの発生状況や職務満足度にどのような変化を及ぼすかを明らかにする.
【研究方法】A病院のICUの看護師36名に,二交代制勤務を導入した前後における看護師のバーンアウトの発生状況や職務満足度の変化,属性との関連についてMann-WhitneyのU検定,Spearmanの順位相関分析を行った.
【結果】バーンアウトのすべての下位尺度において有意な差はみられず,職務満足度のすべての因子で二交代制勤務導入後の値が有意に高かった.二交代制勤務導入後では『働きやすい労働環境』と年齢に中等度の負の相関(r=-0.50)を認め,全臨床経験年数に中等度の負の相関(r=-0.54)を認めた.
【考察】ICUにおける二交代制勤務導入により職務満足度を高める可能性が示唆された.また,ICUにおける二交代制勤務導入を行ううえで経験年数の長い看護師への十分な説明や配慮を行う必要があると考える.