日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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原著
総義歯製作工程および解剖学的ランドマークについての歯科技工士調査
野澤 康二
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2013 年 33 巻 1-2 号 p. 23-30

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抄録
歯科医師が印象採得した無歯顎模型の解剖学的ランドマークは, ラボサイドの歯科技工士にとって義歯製作の基準となる極めて重要な情報である.歯科医師が望む義歯製作の概要を知り,確実に義歯操作に反映する目的で,ランドマークに関するアンケート意識調査を歯科医師に行うと同時に,ラボサイドに送られてくる模型の実態を,義歯床設定基準となるランドマークチャート表を用いて調査を行ったところ, 興味深い結果が出たので報告する.目的)歯科医師が望む義歯製作の概要を知り,それを確実に技工操作に反映すること.調査方法)総義歯製作工程とランドマークに関するアンケート形式の調査と,チャート表を用いた模型観察を行った.結果)製作過程「概形印象→各個トレー製作→咬合採得→試適→完成」が全体の51%で最も多かった.そして,歯科医師のランドマークの必要性の意識と模型上での明瞭度においては,特に下顎で大きな差が認められた.考察)意識調査から多くの歯科医師は義歯全周封鎖への高いイメージをもっているが,義歯製作工程における概形印象用既製トレーや個人トレーの外形線の設定による影響が大きく,ランドマークについての意識と実際のランドマークの明瞭度には隔たりがあった.【顎咬合誌 33(1・2):23-30,2013】
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© 2013 特定非営利活動法人 日本顎咬合学会
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