日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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総説
生物学的幅径の臨床的意義
下野 正基
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2022 年 41 巻 3 号 p. 193-200

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抄録

「生物学的幅径」は厳密には,付着(接合)上皮と骨縁上付着組織の歯冠-根尖方向の垂直的な距離を加算した値と定義される.おそらく,付着上皮は防御性の生理学的障壁(バリア)を持つ重要な部分であり,この部分が侵されるとその影響が歯周組織の健康に及ぶと考えられたため,「生物学的幅径」と名付けられたものと推測される.本総説論文では,生物学幅径に関連する歴史的背景,固定値の有用性,修復物のマージン, 生物学的幅径を侵襲する審美歯科治療,矯正的圧下移動,Caffesse ほかの実験が意味すること,補綴物マージンに関するワールドワークショップ 2017 の見解,そして生物学的幅径(骨縁上付着組織)に関する結論と臨床的妥当性について述べる.

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© 2022 特定非営利活動法人 日本顎咬合学会
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