日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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ツインステージ法を活用した咬合の診断方法
伊藤 秀文高山 寿夫
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2004 年 24 巻 1 号 p. 81-93

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抄録

1995年, 保母・高山は, 高山が物理学における運動学の3次元6自由度基本定理 (オイラーの定理: 図1a, 図1b) に基づいて導出した下顎運動の運動学的理論式 (図2) , 並びに高山が文献から抽出した下顎運動の基礎的データに基づき, 歯列模型を装着した咬合器を調節しながら, 第一段階で臼歯部を, 第二段階で前歯部をワクシングすることにより, 標準的な臼歯離開量を高い精度で再現性よく発現できる新しい補綴臨床術式ツインステージ法 (Twin-Stage Procedure) を開発した.
以来, 著者の一人 (伊藤) は, 10余年間にわたり, 同法を補綴作業に適用するだけでなく, 同法を活用した咬合の診断方法について四百余の臨床治験症例を蓄積してきた.その結果, ツインステージ法を活用した咬合診断の際のガイドラインを設定することにより, 予知性のある咬合診断が広範囲かつ高い信頼度で可能なことが明確になったので報告する.

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