日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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インプラント30年のメッセージー過去・現在
小嶋 榮一塩路 昌吾
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2006 年 26 巻 1-2 号 p. 112-118

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抄録
今回の症例は, 1924年11月生まれ55歳男性で, 初診時は, 約20本の歯牙が存在していた.そして, 下顎の右側臼歯・遊離端欠損と左側臼歯・中間欠損部にBlade Vent Implantを埋入し, 10年から14年経過後に予後不良となり, やむなく除去した.また, 下顎前歯2本に延命効果を得るために, Stabilizer Pin Implantを埋入した.その後保存不可能な歯牙を抜去し, 局部床義歯を使用したが, 高齢者特有の歯周病および歯頸部う蝕でやむなくさらに抜歯を行った.そしてついに上下無歯顎となり, 総義歯を適用したところ, 上顎は安定しているが, 下顎は顎骨の吸収がひどく, 不安定なので下顎前歯部にRoot Form Implantを4本埋入して, 義歯の安定を良くした.そして咬合と審美を改善した.
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© 特定非営利活動法人日本顎咬合学会
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