日本地域看護学会誌
Online ISSN : 2432-0803
Print ISSN : 1346-9657
就学前の発達障害をもつ子どもの親を対象とした育児支援プログラム
中山 かおり佐々木 明子田沼 寮子
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 15 巻 1 号 p. 45-51

詳細
抄録

目的:就学前の発達障害をもつ子どもの親を対象とした育児支援プログラムの特徴と効果を明らかにする.方法:医学中央雑誌Ver.4.0とPubMedを用いて,1994年4月〜2010年3月に発表された文献を対象に検索を行った.結果:海外文献9件を分析対象とした.プログラム期間は8〜12週間であった.プログラムの目的は,親が子どもの行動管理の技術を身につけることであった.9件すべてで育児ストラテジーの説明をしており,その内容は子どものもつ発達障害の種類によって異なっていた.その他,自宅での育児ストラテジーの実践とフィードバックの提供,アセスメントに基づいた目標設定とモニタリングが行われていた.考察:発達障害をもつ子どもの親に対する育児支援プログラムには,対象となる子どもの発達障害の種類とその特徴を考慮し,使用する育児ストラテジーを選択する必要性が考えられた.さらに,親が育児ストラテジーを子どもの特徴や生活環境に応用できるよう支援するために,個別のアセスメントに基づく目標設定,自宅での育児ストラテジーの実践とフィードバックを取り入れる必要性が考えられた.

著者関連情報
© 2012 一般社団法人 日本地域看護学会
前の記事 次の記事
feedback
Top