日本地域看護学会誌
Online ISSN : 2432-0803
Print ISSN : 1346-9657
職場のメンタルヘルスケアの推進に向けた管理監督者の研修ニーズの分析(地域看護活動報告)
河原田 まり子
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2005 年 8 巻 1 号 p. 59-64

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抄録

目的:本研究の目的は,職場の管理監督者が労働者の心の健康問題に対処し,職場のメンタルヘルスケアを推進するうえで学びたいと思っている内容を産業看護職の視点から明らかにすることである.方法:管理職を対象に行ったメンタルヘルスケアに関する研修会において参加者が質問した163個の質問内容を分析し,意味内容の類似性により分類しカテゴリー化した.研修会は事業所の保健師が企画・実施したもので,2000年から2002年の間に25回開催され,748名の管理職が参加した.結果:管理職が学びたいと思っている内容として,次の5つのカテゴリーが抽出された.1.心の健康問題の理解:発病の原因,検査・治療の内容,2.心の健康問題をもつ職員への対応:就労中の職員への対応,療養中の職員への対応,職場復帰時の対応,主治医との連携,3.職場環境の問題:職場のストレス要因,職員間のコミュニケーション,世代間のギャップ,4.メンタルヘルスケアの方法:セルフケア,保健スタッフによる健康相談,管理職による予的ケア,社会資源の活用,5.職場のメンタルヘルスケア体制の整備:職場復帰システムのあり方,プライバシーへの配慮,人事管理との連携

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© 2005 一般社団法人 日本地域看護学会
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