抄録
本研究では,小学2年生における協同問題解決のプロセスと規範および向社会性の促進との関連を,発話カテゴリー分析,学級満足度尺度により検討した。発話カテゴリー分析では,議題を意識した理由付きの発話の定着や共通の目標を達成しようとする協力的な発話がみられた。また,肯定的な感情を共有し,集団のよさを実感していることがうかがわれる発言や,多角的観点から自分の考えに関する理由を述べる発言が出現するようになった。学級満足度尺度では,年度末には,満足群の児童が81.8%となり,親和的な状態の学級集団になった。被侵害得点では,「言葉」による侵害行為に係る項目について否定的な回答をしている児童が30.4%から13.6%に減少していた。また,承認得点では,他者からの承認感に係る項目について肯定的な回答をしている児童が69.9%から90.9%に増加していた。以上より,協同問題解決のプロセスと規範および向社会性の促進との関連が示唆された。