抄録
このレビューでは,病院職員のレジリエンスを高めるための介入について記載された文献を統合し,概説することを目的とした。PRISMAガイドラインの手法に従い,2023年11月に6つの電子データベースを検索し,最終的に15編のランダム化比較試験が採用された。15編のうち10編でレジリエンスの向上が認められ,そのうち5編では3か月後も介入効果の持続がみられた。特に,認知行動療法やマインドフルネス,リラクセーションなど複数のアプローチを組み合わせることや,参加者が仕事とプログラムを両立できるようスケジュールに配慮するといった工夫が,介入効果の持続につながる可能性が示唆された。なお,適格基準を満たす文献が少なく,方法や結果の記載も不足していたため,バイアス・リスクの評価とメタアナリシスは実施していない。今後は,より厳密な研究手法を適用した介入研究やメタアナリシスによる研究結果の統合を進め,エビデンスを蓄積していくことが課題である。