抄録
症例は43歳女性.検診にて胸部異常陰影を指摘され当院を受診した.右第1肋間前胸壁の35mm大の腫瘍に対し,胸腔鏡補助下摘出術を施行した.腫瘍は肋骨に固着していたため,骨膜から剥離し肋間筋を含めて摘出したが,迅速病理検査では悪性所見は見られず手術を終了した.永久病理検査では筋線維腫であった.外来経過観察中,術後6ヵ月目に右肺尖部に再発を来した.画像上,右第1~4肋骨上縁までの前胸壁腫瘍で鎖骨下静脈への浸潤が疑われた.胸骨正中切開+右頚部半襟状切開+右乳房下切開の前方アプローチにて,右第1~4肋骨切除+胸骨・右鎖骨部分切除+右上葉部分切除+胸壁再建術を施行した.術後病理検査で炎症性筋線維芽細胞性腫瘍と診断された.現在再手術より20ヵ月無再発生存中である.