日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
FDG-PETが陽性で肺癌術後再発が疑われたAnthracotic and anthracosillicotic spindle cell proliferationの一例
中里 宜正田中 良太飯島 美砂呉屋 朝幸
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2007 年 21 巻 7 号 p. 895-898

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抄録
Anthracotic and anthracosillicotic spindle cell proliferation(以下AASCPと略す)は炭粉を貪食した組織球の著明な増殖を示す肺門,および縦隔リンパ節のまれな反応性増殖性病変である.近年,肺癌およびリンパ節転移の診断においてFDG-PETが利用されている.しかしその診断には偽陽性が多いことが指摘されている.今回,我々はPET偽陽性のAASCPの1例を経験したので報告する.症例は75歳女性,左肺上葉の肺腺癌の診断で左上葉切除,および縦隔リンパ節サンプリングを施行し,最終病期はIIIA(p1,n2,pm0)であった.術後10ヵ月後の胸部造影CTで対側右肺門部のリンパ節の腫大を認めた.PETでは同部位に一致して高集積がみられ,転移再発が疑われたため肺門,および縦隔リンパ節郭清を施行した.PETで集積を認めたリンパ節は病理学的にAASCPであった.肺癌症例においてAASCPは肺門,および縦隔リンパ節のPET偽陽性を来しうることが示唆された.
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