日本呼吸器外科学会雑誌
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右下葉切除とステロイド・コルヒチン投与にて治療したHughes-Stovin症候群の一例
栗栖 純穂平 泰彦安藤 幸二横手 薫美夫打越 敏之小川 裕中込 幸一長田 博昭
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2001 年 15 巻 7 号 p. 774-778

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抄録
症例は61歳, 男性.主訴は, 血痰・喀血.右下葉の肺動脈瘤が急速に増大し, 手術目的にて入院となった.肺動脈瘤と下大静脈血栓症の既往からHughes-Stovin症候群と診断した.右下葉切除術を施行し, 術後にコルヒチン1mg/日とプレドニゾロソ30mg/日の投与を行った.外来でプレドニゾロンを15mg/日まで漸減していったが, 10ヵ月後には両肺に残存した肺動脈瘤は消失し, 血痰・喀血も寛解した.しかしながら本症の病態・治療は未だ確立されておらず, 今後とも症例を蓄積し検討が必要であると考えられた.
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