日本糖尿病教育・看護学会 特別委員会(第10期,第11期)では,「JADEN5か年計画・重点目標」の1つである「超高齢社会に向けた基盤整備」に取り組んだ.医療機関及び関連施設で高齢糖尿病患者に携わる看護師への調査や,日本糖尿病教育・養護学会学術集会において交流集会とアンケート調査を実施し,11の高齢糖尿病患者の療養上の課題の抽出と,これらの課題に対する看護師の重要度の確認と実行度について分析した.さらに抽出した11の「高齢糖尿病患者の課題」の妥当性について文献に基づき検討し,問題の背景や解決策を整理した.高齢糖尿病患者は今後も増加することが推計されており,加齢に伴い病状や治療が複雑になることや,生活の場で高齢糖尿病患者に関わる介護職や福祉職等の多職種との連携が重要になると考えられることから,関連施設間での連携,ネットワークの強化が必須となることが予想される.今後特別委員会では,「高齢糖尿病患者の課題」に対する要因・問題解決策(早期発見ポイント・看護)について,高齢糖尿病患者に携わる看護師や多職種に普及させると共に関連機関との連携等に取り組む予定である.