日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
ISSN-L : 1884-6246
報告
2011年東北地方太平洋沖地震における仙台市丘陵地造成宅地の被害分析-盛土・切盛境界・切土における宅地被害率と木造建物被害率-
佐藤 真吾風間 基樹大野 晋森 友宏南 陽介山口 秀平
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2015 年 15 巻 2 号 p. 2_97-2_126

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抄録
本稿は、2011年東北地方太平洋沖地震における仙台市丘陵地造成宅地の被害について、盛土・切盛境界・切土における宅地被害率と木造建物被害率について報告している。造成宅地全体の被害、地震動特性(計測震度、地表最大加速度PGA、地表最大速度PGV)、地盤特性(造成年代、現地盤勾配、旧地形勾配、盛土厚)、建物特性(建築年代)について、それぞれ宅地被害率および木造建物被害率を分析した。その結果、宅地被害および木造建物被害ともに、被害率が高い順に盛土・切盛境界・切土となった。また、切土に比べて盛土と切盛境界の宅地被害率および木造建物被害率は2倍以上の値を示し、盛土および切盛境界における地盤の影響が大きいことが明らかとなった。
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© 2015 一般社団法人 日本地震工学会
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