日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
ISSN-L : 1884-6246
論文
メタヒューリスティクス手法によるリアルタイム最適避難経路の探索
持尾 隆士北原 至博
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 16 巻 5 号 p. 5_93-5_110

詳細
抄録
市街地において巨大地震の発生後には、人々には広域避難場所等への迅速な避難が要求される。しかし巨大地震発生直後には、火災や建物の倒壊等により必ずしも事前に決められている避難場所に避難できるとは限らない。特に現地の地形等を知らない旅行者・出張者等は自身の判断のみで避難場所(と思われる所)に集まる可能性がある。この結果、防災計画では想定していなかった一部の避難場所のみへの集中避難で受入許容量を超え、他の避難場所へ一部の避難者を移動させねばならない緊急事態が発生する可能性がある。他方、避難場所に無事避難していたが近辺で新たな大火災が発生し、他の避難場所へ移動せねばならない緊急事態が発生することも考えられる。この際には、新しい避難経路設定が必要となるが、膨大な組み合わせ経路の中からリアルタイムで最適避難経路を再探索することは、計算機の能力上、大きな負担となる。そこで、通信網や電力の全面ダウンとなる想定外事象も念頭に置きつつ、全経路の評価を行うこと無しに最小限の計算時間で最大の効果(厳密解もしくは厳密解に近い最適避難経路を発見すること)を得るために生体の優れた機能(群知能)を援用した新たな解析手法を提案している。開発した解析手法による試計算では大幅な計算時間短縮が可能であることを示唆している。
著者関連情報
© 2016 一般社団法人 日本地震工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top