日本地震工学会論文集
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論文
地震による鉄道の運休期間の推計手法
他谷 周一翠川 三郎
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2016 年 16 巻 9 号 p. 9_67-9_85

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抄録

1995年兵庫県南部地震などの過去の4地震時の鉄道の運休事例を整理し、地震による運休期間と、被害程度や被害構造種別等の各種要因との関係について検討した。その結果、被害程度・被害構造種別・地震のタイプ・震度階によって、運休期間が異なることを示すとともに、これをもとに、地震による鉄道の運休期間を路線・区間ごとに推計するためのモデルを作成した。さらに、本モデルと地震被害関数を組み合わせ、地震による鉄道の運休期間推計手順を提案した。この手順による推計例として、都心南部直下を震源とする地震を想定し、首都圏の一部路線の運休期間を推計した。その結果、各路線の構造形態が異なるために、被害状況や運休期間が異なる状況が推定されることを示した。

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© 2016 一般社団法人 日本地震工学会
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