2020 年 20 巻 1 号 p. 1_107-1_117
微動観測により成層地盤モデルを推定する際,参考となる地盤調査結果がなく逆解析の初期値設定が難しい場合は,微動測定結果のみから少数のパラメータを評価するのが現実的である.特に極小アレーで得られるような短波長域に限定的な分散曲線に対しては,数10m程度までの表層部分の情報を簡便に評価する手法が有効と考えられる.筆者らはH/Vスペクトルおよび分散曲線に1/4波長則と波長と層厚の比の概念を適用して2層構造を構成する手法を提案し,多数のPS検層結果に対する理論的検討により適切な波長層厚比の設定法とモデル化手法の有効性を示した.本報告では,観測記録への本手法の適用性と観測特有の留意点を示した.