まず,非比例な複素減衰を有する多質点系モデルの固有値と固有ベクトルを求める方法を示す.これらの固有値と固有ベクトルは複素数で,質点の数の前進波とこれらと共役な後退波の組からなる.続いて,固有ベクトルの直交性から,各質点の地震時の伝達関数は,前進波の各次の複素モードの伝達関数の重ね合わせで表され,共役対称であることが導かれる.同様に,実固有ベクトルの直交性を利用して,各次の実モードの伝達関数の重ね合わせによる,近似的な伝達関数が導かれる.最後に,簡単なモデルを用いて数値計算を行い,上記の複素固有値解析法と,複素モードの重ね合わせに基づく伝達関数の妥当性を示すとともに,実モードの重ね合わせに基づく伝達関数の近似性を考察する.