2025 年 25 巻 7 号 p. 7_81-7_94
2004年12月26日のスマトラ島沖大地震によるインド洋大津波で大きな被害を被ったタイ南部のパンガー県カオラック一帯を対象として,20年間の復興状況の把握を光学衛星画像と計7回の現地調査に基づいて試みた.観光と漁業を主な生業とするこの地域において,津波から10年後の調査では復興の途上であった.しかし20年後の今回の調査では,リゾート地は外国人観光客で賑わい,ホテルや建物も大幅に増加していた.一方,津波防災対策に関しては,防潮堤などのハード対策は見られず,緊急避難のための警報サイレンと避難タワーの整備,避難ルートの設定などが進められていた.また災害記憶伝承のため,資料館や津波遺構も設けられていた.